先人たちの航海知識「更路簿」を守り伝える父子 中國海南省
ソース:新華社作者: 2025-08-12 16:24
海南省瓊海市の更路簿博物館で、更路簿のコピーを整理する王振忠さん(左)と王書保さん。(7月22日撮影、瓊海=新華社記者/程婷婷)
中國ではかつて、南中國海に向け航海する全ての船長にとって「南海航道更路経」は必攜の航海の手引きだった。これは口伝や手書き寫本で伝えられてきた航海術(shù)の知識體系で、一般には「更路簿」または「更路伝」と呼ばれ、2008年に中國の國家級無形文化遺産に登録された。海南省瓊海(けいかい)市の長い歴史を持つ漁港、潭門港の近くには更路簿博物館がある。
海南省瓊海市の更路簿博物館で、來館者に解説をする王書保さん(右から3人目)。(7月31日撮影、瓊海=新華社記者/張麗蕓)
館長の王振忠(おう?しんちゅう)さんは漁船の船長の家に生まれ、祖父と父は南中國海一帯に多くの航跡を殘してきた。父親の王書保(おう?しょほう)さんは、40年余りの航海生活を終えた後、羅針盤と航海簿を息子の振忠さんに手渡し、「これを陸に上げて並べ、若い人が理解できるように見せてあげてくれ」と告げた。これを受け、振忠さんは博物館建設(shè)と展示に著手。代々受け継がれた更路簿や羅針盤、古地図、海底から引き揚(yáng)げた陶磁器などを一つ一つ陳列した。開館後、更路簿博物館には多くの人が訪れている。
今では書保さんも、息子と共に來館者に解説を行うことが多く、満足そうな表情を浮かべながら「當(dāng)時は、更路簿のおかげで無事に家に帰ることができた。今はもっと多くの人に更路簿と、私たちの南中國海の物語を知ってもらいたい」と語った。
編集:董麗娜
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